うめこのブログ

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【グリーン・インフェルノ】血ドバァー以外の内容も良かった【映画】

今日は久々に映画の感想を書きたいと思います。

 

※ネタバレあり!なのでそれが嫌な方はぜひグリーン・インフェルノを鑑賞してからまた読んでいただけると嬉しいです。

グロ苦手な方は絶対に!観ないほうが良いと思います。

 

今回の《グリーン・インフェルノ》はあの有名な《食人族》をモチーフにしている作品だが、この食人族はずっと気になっていたけどまだ鑑賞していません。なぜかというと、私は小さいころ姉からこの食人族を見ると呪われるというリングの呪いのビデオのような話を聞いて地元のツタヤで食人族のパッケージを見ては震えあがっていました(笑)なので食人族はまだ観ていません。今なら観たい気持ちはあるのですが今の家の近くのツタヤに置いていなかったので、代わりに?置いてあったグリーン・インフェルノを鑑賞しました。

 

監督はあの《ホステル》のイーライ・ロス監督ということでとてもわくわくしながら観ました。

 

《序盤》

大学1年生のジャスティンは、今で言う意識高い系の大学生グループのリーダーアレハンドロに惹かれていました。そんな時大学の講義で未だに割礼を行っている部族がいるという事を知り、アレハンドロ率いる過激派グループに誘われます。国連職員である

父親に割礼を行っている部族がいるということを伝えても取り合ってもらえず、ジャスティンはアレハンドロのグループに惹かれていきます。アレハンドロの目論見は現地の企業を襲撃し糾弾している所をライブ中継し、ライブ中継しているという事で自身の身の安全を守り、さらにはメディアの関心を集めアマゾンの部族を救うというものでした。

 

序盤は特に過激なシーンはなく、ただなんとなくアレハンドロが不気味かなという程度です。ちなみにアレハンドロはサイコパスの条件ぴったりにあてはまりますよね(笑)

なのでジャスティンにはとても魅力的に見えたのでしょう。

 

ジャスティンと父の会話で、父親がジャスティンにはフルート奏者になってほしいというような事を言っているのですが、ジャスティンは私には無理だ、練習する場所ももうないと言っています。

この夢が無理だと気付き、次にするべきことは何かと探している焦りなどがあるときにアレハンドロとの出会いがあり、活動に参加するという心の動きに矛盾点がない感じとか、とても秀逸だとおもいます。ちなみにフルートはネックレスの笛と置き換えられて物語の中にずっと出てくるのでそれも良いですね。

 

《中盤》

アマゾンの部族を救うために企業を糾弾するという計画ですが、実はアレハンドロは最初からジャスティンを国連職員の娘だから利用しようというつもりで騙していたということが分かり、そのアレハンドロの計画は見事に成功します。ジャスティンは利用された、騙されたことを知りますが、強制送還される飛行機が事故にあってしまいアマゾンに墜落してしまいます。

事故で死亡した者や負傷者がでます。生き残った彼等はなんとか生き延びようとするが現れたヤハ族に毒矢で襲撃されます。ヤハ族の村に捕らえられたのでした。

そしてなんと男子学生ジョナが檻から出され、何をされるのかと皆が見守る中無残にも殺され食べられてしまう。

捕らえられてしまった彼らは女性だけ集められジャスティンが処女だとわかり、ヤハ族は割礼の準備にとりかかります。
それと同時に脱走を試みた、女子学生はうまく脱走できたと思われたものの、次の日差し入れられた食事が脱走したと思われた女子学生の肉だということがわかり、仲の良かった女子学生は自殺してしまいます。そしてほかの生徒はその自殺した女子学生の口にマリファナを詰めて焼かれた煙でヤハ族をトリップさせ脱走するという作戦を思いつきます。作戦は成功してジャスティンと一人の男子生徒は脱走しますが、残されたアレハンドロは自分が食べられる可能性が高まるのを危惧し、一人の男子生徒の脱走を阻止します。脱走し損ねた男子生徒はトリップしたヤハ族に生きたまま食べられてしまいます。

 

 ジャスティンが利用されるシーンはほんとにアレハンドロヤバいって感じです。メディアに注目されればアレハンドロの知名度は上がり、社会的に成功する確率は高まるかもしれませんが(今の時代は知名度があればユーチューブでもなんでも、成功しやすいので)サイコパス加減がすごく厭らしくてリアルです。

 

そして、飛行機の墜落シーンですが回転している飛行機の中でのゲロシーンがあるのですが、この監督はゲロシーン好きですよね(笑)

ホステルでもそうだったのですが、本気のゲロシーンをちゃんと映している映画は良い物が多い気がします。

「うっっ・・・!」となってから画面外にでてちゃんと映さない映画なんてクソくらえですよ。

あとは飛行機が墜落して嫌な女が殺されるスッキリシーンもありますが、個人的には私だったらこの辺で殺されるのが一番良いかな・・・と思いました。

そこからは怒涛のグロですが、ホステルのような人間を痛めつけることを目的としたグロではなく、どちらかというと食材としての料理みたいなものなので、不思議と嫌悪感はそんなに強いほうではありませんでした。

ただ、そのあと夕食で鶏肉を食べるつもりだったのですが、さすがにそれはやめました。

なんというか、下味とかもちゃんと(?)つけたりして、美味しくいただきますというかんじでした。

 

それにしてもアレハンドロのクズ度はどんどん増していきます。ストレス発散にと自慰行為をする始末。皆に軽蔑されますが距離の近い檻の中での自慰行為!まさにサイコパス

 

《終盤》

 

脱走したジャスティンともう一人の男子生徒は墜落した飛行機のところまで戻り携帯電話をゲットしますが、またヤハ族に連れ戻されてしまいます。

そして男子生徒は体に何かを塗り、蟻に体を食べさせるという処刑を受けてしまいます。そしてジャスティンは割礼するために拘束されてしまいます。その時ヤハ族の村が騒がしくなり、ヤハ族の一人が資源開発の従業員の首を掲げていました。そしてヤハ族達はどこかへ行ってしまいました。

その時、檻に捉えられていた時にジャスティンのネックレスの笛に興味を持っていたヤハ族の子供が現れてジャスティンを逃がしてくれます。

逃げたジャスティンはヤハ族が戦闘をしている所に出くわしました。そこでジャスティンは携帯電話を掲げ、私はアメリカ人だ!カメラ!と声をあげながら近づいていき、救助されます。

保護されたジャスティンはヤハ族は食人の習慣があると聞くがそのような行為は見なかったか?と聞かれ、「そんなものは見なかった、私以外はみんな飛行機の墜落で死んだ」と答えます。

そしてエンドロール途中でアレハンドロの妹と名乗るものから電話がかかってきて、森の中の衛星写真でアレハンドロの姿が映されます。

 

 

今までは食べるために殺す。というヤハ族でしたが、蟻での殺し(?)は明らかに処刑という感じで罰という感じでした。そしてジャスティンには割礼をしようとしたりしていて、あれはどういう事なのでしょうか。処女であるジャスティンは食材として食べるよりもヤハ族にとっては仲間に入れた方が良いという事だったのでしょうか。その辺はいまいちはっきりとはわかりませんが、そういう事なのかなと勝手に納得していました。

そしてネックレスを使って意思の疎通を試みていたヤハ族の子供ですが、意思の疎通がとれると食べ物として買った物でもかわいそうになるというのは私たちでも想像できますよね。

食べようと思って買った生きたカニを置いておいたら子供がかわいがってしまい食べると言ったら泣かれてしまった。みたいな話はたまに聞くし、一度ペットだと思ってしまったら“食べる”という事はとても残虐な行為に思えてしまいますよね。

でも普段カニ食べてるのに・・・って思います。

昔、豚がいた教室という映画がありましたが、食を考えるという意味ではこのグリーン・インフェルノも似ているなぁと思います。(グロ表現はすごい違いですがw)

 

お笑い芸人の小藪さんも小さいころからお肉を食べないで育ったので、今でも肉を食べるのには抵抗があるそうです。

 

このアレハンドロ率いるチームは自分のテリトリー外の場所にわざわざ赴き、アマゾンの環境を守るという一見良いと思われそうな行為をするために現地の企業を糾弾しますが、まぁ意識高い系とはこのことかと思う程うすっぺらいですよね。意識が高いというわけではなく、あくまで「系」なのです。

そして結局守る筈だった部族に食べられてしまう。

 

でもそれは、ヤハ族にとってはごく自然なことなのです。

 

鯨を食べる習慣がある国がある

 

犬を食べる習慣がある国がある

 

これとヤハ族の人を食べる習慣があるは何の違いがあるのでしょう。

(実際人間が人間を食べるとクールー病という病気が発症してしまうらしいので人体に良くない影響があるのは事実ですが)

 

人道的に良くないと周りが決めつけて糾弾するなんてことはナンセンスだと思うのです。郷に入れば郷に従え。地域や環境で道徳は変わるのです。

 

最後に衛星写真に写ったアレハンドロですが、最初に見た時は「まだ生きてる!しぶとい!」という感想でしたが、色んな方のレビューを読むと、なんとアレハンドロが全身を黒く塗っていることからヤハ族になっているのではないかというレビューがありました。確かに体は黒くなっているとうな感じがします。

 

なんて恐ろしいんだアレハンドロ!!

 

アレハンドロにはぜひ無残な死に方をしてほしかったのですが、そこはスッキリしない点かもしれませんね。