うめこのブログ

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ライオンキングフルCG版レビュー

今回は先日観てきたライオンキングのレビューをしていきたいと思います。ちなみに私は日本語吹き替え版で観てきました。

 


「ライオン・キング」日本版本予告

 

 
あまりこの作品については気にする方はいないかもしれませんが、がっつりネタバレありのレビューになるのでまだ観てなくてネタバレが嫌な方はそっと閉じてもらうか、映画館で観てからこのレビューを読んでいただけると嬉しいです。

今回の実写版と言って差し支えないくらいのフルCG版ですが、予告等でちょこちょこ目にしていたんですが、子供のシンバを見たときにこれは何があろうと映画館に観に行くんだ!と心に誓いました。そのくらいシンバがカワイイ!CGも超実写と言われている通りとても素晴らしい映像になっています。
 
今回はアニメ版と比較すると悪い点を多く指摘してしまうかもしれませんが、それを加味してもCG版は観て損はないと思っています!むしろもう一回字幕版で観たいです!
 
 
 
子シンバが超絶かわいい!!
 
 
 
 
 
 
《CG版になって良かったところ》
これは何と言っても超実写とよばれている程の本物感です!もうアニマルプラネット感がヤバかったです。これだけでもフルCGにした甲斐があるという感じです。
水たまりの飛沫など本当に本物みたいで感動しました。
 
そしてこれは個人的に良かった所なのですが、シンバの子供時代に歌う「早く王様になりたい」という歌で私はライオンキングのなかで一番好きな歌なのですが、この歌がすごく良かったです。昔のアニメ版の歌と歌詞は若干違いますが意味などはほぼほぼ一緒です。
歌い方はアレンジがされていますが(それが受け入れられるかどうかでこの歌に対する評価は変わってきそうです)私はそれがシンバは楽しいことが好きで歌が好き!という感じが出ていて良かったです。それが後になって歌われるハクナ・マタタの歌を歌っていて止めないという伏線にもなっているような感じで良かったです。
 
 
《CG版になって微妙になってしまった所》
 
『アニメだからできたであろう顔の表現の豊かさ』
これは超実写と呼ばれているほど精度の高いCGであるということが裏目に出てしまっている所だと思います。
他の方のレビューを色々見たり聞いたりしたのですがやっぱりみなさんここは一番に感じている所だと思いました。
具体的にいうと、ムファサが崖から落とされるシーンでアニメ版では絶望的な表情をしていて、シンバがナラとハイエナ達に襲われムファサが助けに来てムファサに注意されるシーンでも子シンバは落ち込んでいるという表情でしたがどうしてもCGでは本物のライオンと同じ姿であるために表情では感情を読み取れず、感じ方によっては軽く感じてしまう部分もありました。あと個人的にはザズーのドヤ顔が見れなかったのも残念でした。
 
『本物にみえるライオンが喋っているという違和感』
これもCG版になって仕方のない事なのかもしれませんが、あの生きていそうな動物たちから言葉が発せられているということがどうしても違和感を感じてしまいました。アニメ版なら表情の豊かさも相まって違和感は全く感じなかったのですが、今回のものは私は本物みたいな動物が喋っているという事になれるのに少し時間がかかってしまいました。
 
 
《アニメ版とのストーリー上で感じた違い》
 
『ハイエナたちとスカー』
これは私の中では一番のアニメ版との違いでした。
アニメ版のハイエナたちは3人組でシェンジ・バンザイ・エドでしたが今回は名前が呼ばれていたのはシェンジだけでした。そしてアニメ版よりもシェンジの立場は強く、ハイエナ達のリーダー的存在のようでした。
そしてアニメ版ではバンザイとエドの笑い方が特徴的で特にエドに関しては、少し頭の悪そうで、でも愛嬌のある役だったのですが今回はあまり目立たない役になってしまいました。
私はエドが大好きでこのハイエナ3人組は悪役でもあるけど笑いどころの役でもあったのでとても残念でした。
スカーもアニメ版ではもっとセクシーで悪役として魅力的だったのですがCG版ではあくまでも悪役!ただそれだけという感じでした。
 
『風景の描写』
CG版になってこれは賛否が分かれるところかもしれませんが風景の描写が多いです。
実際CG版は約120分でアニメ版は約90分なのでCG版のほうが30分くらい長いです。風景を描写している所とクライマックスの戦いのシーンがアニメ版より長かったような気がします。私はちょっといらないかな・・・という感じでした。
 
 
『ヒヒのラフィキとのやりとり』
私的にはここが一番残念な所だったのですが、過去と対峙するのを躊躇するシンバにラフィキが諭すシーンですが、アニメ版よりもCG版のほうが軽く扱われてしまっていると感じました。
夜空にムファサが見えた後、CG版ではこの後に結構あっさりとプライドロックに戻りますがアニメ版ではまだシンバは過去との対峙に恐怖があり、ラフィキにお前も変われと言われます。
そのあとの会話がこちら
 
シンバ 「戻ったら過去と対決しなければいけない。それが嫌だからここにいるんだ」
  ラフィキがシンバを杖で殴る
シンバ 「痛い、ひどいな何するんだよ!」
ラフィキ「もう過去の事だ忘れるんじゃ」
シンバ 「でもまだ痛いよ」
ラフィキ「その通り過去は痛むもんじゃ。だがお前はそこから逃げ出すことができる。それに学ぶことも。」
  ラフィキがまた殴ろうとするがシンバが避ける
ラフィキ「ハハハそうじゃ!今度やったらどうする?」
シンバ 「そしたら、こうしてやる!」
  と言いながら杖を遠くに投げ、プライドランドに戻るために走り出す
 
ラフィキ歓喜の雄たけび!(←ここで私はいつも泣けるんです!)
 
このシーン本当に良いんですよ!
 
このシーンがCG版ではまるまるカットされています。
私はアニメ版ではこのシーンこそがライオンキングで一番カタルシスを感じたシーンであり、シンバがプライドロックに戻るきっかけとしてこのシーンがなくてはありえないと思うのです。このシーンCGで再現できないわけではなさそうだし何故カットされてしまったのか・・・カットされていた為泣けるはずのシーンで泣けず。残念でした。
 
 
 『 ハクナ・マタタ 逃げるということは悪い事なのか』
アニメ版でもシンバにプライドランドに戻ってほしいナラとラフィキはそれぞれのやりかたでシンバを説得しようとするわけですが、CG版になって私が少し鼻についたところがあります。
ムファサの死が自分のせいだと思い込んでいた子シンバはティモンやプンバァと出会い、ハクナ・マタタの精神を教わるわけですがCG版ではアニメ版よりも念押しして逃げるという事は良くないとされていました。
果たしてそうなのでしょうか?あの当時にシンバにはその現実と対峙することがでくなかったのでそうするのは必然だったのではないでしょうか。ハクナ・マタタの精神があったからこそシンバは救われたのにその過去を否定するのは少し違うと思いました。アニメ版のラフィキ爺さんはだからこそ「そこからお前は逃げ出すことも、学ぶこともできる」と言ったのだと思います。
要するにティモンとプンバァと暮らした日々を否定するのは少し嫌でした。
 
 
 
 
あとは細かい所では
 
シンバがナラと幼少期に象のの墓場にいき、ナラに危ないから帰ろうと言われて
「危ない?何があったって笑い飛ばしてやるよ!はっはっはー!」
というセリフがあるのですが、大人になってナラに再会しプライドランドを取り戻そうとするときに危険な戦いになるよとシンバがナラに言いますがアニメ版ではまったく同じセリフをナラが言います。CG版では、はっはっはー!までは言ってませんでした。これもそこまで言った方があの時のセリフと一緒だ!という快感が生まれてたんじゃないかなと思いました。
 
あと歌ですかね・・・これも賛否分かれるかもしれませんが愛を感じてはちょっとアレンジがされすぎていてあの映像にあの歌だとちょっと浮いてしまっている感じがしました。ビヨンセから発せられている歌声ならいいのでしょうが、ライオンが歌っていると考えると・・・浮いてましたね。
 
 
 
 
うーん。やっぱり全体的にCG版のライオンキングはおちゃめさとか、重みとかそういうものが希薄になってしまっているような感じを受けました。
ただ!これだけ悪かった所を言っておいてこんなことを言うのもなんなのですが
この映画とってもおススメなんです!本当かよって感じですが(笑)
 
あの超実写!フルCG版を観るというだけでもおススメには変わりありません!なんといっても子供シンバがカワイイのでそれだけでも見る価値あります!
 
ただ!やっぱりぜひ見たことない方はアニメ版もみてほしいです!ディズニー感はアニメ版のほうがより体験できます!(私もあとで借りてきてアニメ版また観ましたがやっぱりラフィキのところで感動ました)
 
 私はアニメ版が大好きなのでそれと比べての感想が多くなってしまいましたが、オリジナルがある映画なのでそれを超えるという事はとても難しいですよね。なので批判が多いと感じるかもしれませんが願わくばアニメ版記憶を一旦消して、ライオンキングCG版を観てみたかったです。