この世界の片隅にの感想と知識は重要だという話
今日はコスメとかは全然関係ない話をしようと思います。
昨日、TSUTAYAでDVDを借りてきて2本みました。そのうちの1本が『この世界の片隅に』なのですが、結論から言うと私はあまり好きな作品ではありませんでした。というかはっきり言ってしまうと全然ダメでした。その感想を書きたいと思います(ネタばれがあるのでまだ見ていない方はそっ閉じするか、それでもいいよという方はどうぞ)
この作品いろんな方のレビューや映画評論家の方に軒並み絶賛されています。その絶賛されているレビューを読んでも理解はできます。作品がすごく細かく丁寧に作りこまれていて理解はできるし、あの戦前や戦中の描写がとてもリアルだというのもそうなのかもしれないなと思います。
じゃあ私はこの作品のなにがダメだったのかと言うと、ずばり主人公すずの性格です。
おっとりしていて天然でいつも笑っていて・・・といえばとても良い子のように感じますが、危機感がなくて知識もないし興味もないという感じなので見ていてとてもイラっとします。
私は戦時中のことは授業でやったくらいしかわからないので、体験してるわけでもないし、その時の普通に暮らしていた人の気持ちはわからないのですが、でもその時の時代背景、現代との考え方の違いもあるのは考慮したとしても、すずはちょっと危機感がなさすぎるというか流れに身を任せすぎているというか、なにか良くないことがおきても誰かが守ってくれると思っている気がするのです。
このすずの小姑がいるのですが、この小姑はとても意志のしっかりした女性に私は感じます。最初は嫌味を言ったり嫌な人として描かれていますが、この時代でもこんなに女性が意志をはっきり言ったりできるんだなぁと思うので、すずが何をいわれても首をかしげて笑ってごまかすというのは時代背景ではなくやっぱりそういう性格なんだろうなと思います。
この首をかしげて笑うという仕草の描写がわたしはとても嫌な感じがしました。
このアニメーション映画の中で、すずは誰からも愛されて周りと打ち解けます。最初から敵意がありそうなのは小姑位ですがいずれその小姑とも関係が良くなっていきます。
一方その小姑であるけいこは愛する人を亡くしていきます。
この二人の置かれている状況が、すずのようにただ笑っていればみんなに好かれるし幸せになれるけどけいこのように主張が激しければ不幸になってしまうよと言われているようで私はけいこに感情移入してしまうから嫌なのかもしれません。
けいこが最初のころすずに小言や嫌味を言うシーンは”嫌な人”として描かれているのですが、私はけいこはもしかしたら嫁ぎ先で嫌なことがあるのではないかとかいろんな想像をしてしまいました。けいこの行動には根拠があるのです。
一方、すずの行動はまるで子供のようです。憲兵に怒られる理由も、迷子になるのも対策をすれば防げることなのです。わたしも相当方向音痴ですが、方向音痴ゆえに迷ったら最後だと思っているので初めて行く所などは予習してから行くようにしているしわからないところではそうそう動き回らないようにします。本当に帰れなくなるので!
そういう風に自分の性格や特性を考慮して、知識をつけて対策を打てるのが大人だと思っています。弱点はみんなあるので補うのです。すずに知識と危機感があればもっといい結果になっていたのではないかというシーンもいくつかあります。
しかしすずは周りの人がどうにかしてくれると思っているとしか思えないのです。
悪く言えばちょっと頭が弱い子なのかなと疑ってしまうほどです。
でもこの映画の中ではすずはみんなに助けられて可愛がられてしまうのです。(なので対策をしなくなるのかもしれませんが)
まぁここまで書いて思ったのですが、私だったらすずを同じことをしても誰も助けてくれないだろうなという僻みなのかもしれません。
同じアニメーションの戦争映画なら、わたしには火垂るの墓のほうが性に合っているようです。
あとは一緒にヒメアノールも借りてきているので(見たことあるのですがよすぎてまた借りてしまいました)それを見たいと思います。
あと好きじゃない映画のことばかり書くのもどうかと思ったので私が見てよかったおすすめの映画もいつか紹介できればと思っています。